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小説タイトルの決め方!思いつかない時に使える9パターンと41作品の例

小説のタイトルが思いつかない方に向けて、候補を作る5ステップ、使いやすい9パターン、良いタイトルを選ぶ5つのチェック基準を41作品の例とともに解説します。

記事公開日2023-01-17
記事更新日2026-09-05

小説のタイトルが思いつかないときは、最初から完璧な1案を出そうとせず、物語から言葉を集め、複数の候補を作ってから絞り込むのがおすすめです。

タイトルに唯一の正解はありません。ただし、候補を作る手順と選ぶ基準を決めておけば、『なんとなく』だけに頼らず考えられます。

この記事では、小説タイトルを決める5ステップと、実在する41作品から整理した9つの付け方を紹介します。

候補の作り方と選び方を分けると、タイトルを考えやすくなります!

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この記事の目次

小説タイトルを決める5ステップ

小説タイトルは、次の順番で考えると候補を作りやすくなります。

1. 読者・ジャンル・発表媒体を決める

最初に、『誰に、どこで読んでもらう小説か』を確認します。

同じ物語でも、一般文芸、ミステリー、ライトノベル、Web小説などによって、読者がタイトルから期待する情報は異なります。

例えば、短い言葉で余韻を残すタイトルが合う作品もあれば、主人公の状況や物語の特徴まで伝えるタイトルが合う作品もあります。最近読まれている同ジャンルの作品を見て、長さや言葉選びの傾向を確認しておくとよいでしょう。

2. 物語を一文で要約する

次に、物語の中心を一文で表します。

説明用の例として、次のような物語を考えてみます。

過去の失敗を隠す新人教師が、失踪した教え子を捜すミステリー

一文にまとめると、『誰の話か』『何が起こるか』『どんなジャンルか』が見えやすくなります。まだ物語が完成していない場合は、現時点の仮の要約でも問題ありません。

3. タイトルに使えそうな言葉を集める

要約した物語から、人物、舞台、事件、モチーフ、テーマに関する言葉を書き出します。

先ほどの例なら、次のような言葉が候補になります。

  • 人物:新人教師、教え子
  • 舞台:学校、教室
  • 事件・行動:失踪、捜索、隠す
  • モチーフ:空席、出席簿、六限目
  • テーマ・感情:罪悪感、償い、信頼

この段階では、良し悪しを判断せずに数を出します。本文中の印象的な台詞や、何度も登場する物も候補に加えてみてください。

4. 9つのパターンに当てはめて候補を作る

集めた言葉を、人物、舞台、事件、モチーフ、数字などのパターンに当てはめて組み合わせます。

例えば、『空席の出席簿』『六限目の失踪』『教え子の消えた教室』のように、同じ物語から方向性の異なる候補を作れます。

一つのパターンだけに決める必要はありません。『舞台+事件』『人物+状態』のように、複数の要素を組み合わせても構いません。具体的な9パターンは、次の章で41作品の例とともに紹介します。

5. 5つのチェック基準で候補を比較する

候補ができたら、感覚だけで一つを選ばず、次の5項目で比較します。

  • 内容やジャンルが想像できるか
  • 続きが気になるか
  • 読了後に納得できるか
  • 検索して見つけやすいか
  • 読みやすく覚えやすいか

候補を声に出して読んだり、作品のあらすじと並べたりすると、タイトルだけを見ていたときには気づかなかった違和感を見つけやすくなります。

小説タイトルの付け方9パターンと41作品の例

小説タイトルの付け方を、41作品の主な特徴から9パターンに整理しました。

実際のタイトルは複数のパターンに当てはまることがあります。ここでは候補作りに使いやすくするため、特に目立つ特徴で分類しています。

1. 人物・役割を入れる

主人公や重要人物の名前、立場、特徴をタイトルにするパターンです。

『人物名』だけでは内容が伝わりにくい場合は、『人物+感情』『人物+役割』『人物+出来事』のように組み合わせると、物語を想像しやすくなります。

  • 『博士の愛した数式』/小川洋子
  • 『ある男』/平野啓一郎
  • 『時生』/東野圭吾
  • 『嫌われ松子の一生』/山田宗樹
  • 『コンビニ人間』/村田沙耶香

2. 舞台・場所を入れる

物語の舞台が特徴的な場合は、場所をタイトルの中心にできます。

『場所+事件』『場所+人物』にすると、舞台だけでなく物語の方向性も伝えられます。

  • 『スワン』/呉勝浩
  • 『十角館の殺人』/綾辻行人
  • 『黒い家』/貴志祐介
  • 『阪急電車』/有川浩
  • 『マスカレード・ホテル』/東野圭吾

3. 事件・行動・状態を入れる

物語の中心となる事件、人物の行動や状態をタイトルにするパターンです。

何が起こる小説なのかが伝わりやすいため、特定のジャンルを読みたい人に興味を持ってもらいやすくなります。ただし、結末や重要な仕掛けまで明かさないように注意が必要です。

  • 『殺人依存症』/櫛木理宇
  • 『死刑にいたる病』/櫛木理宇
  • 『殺戮にいたる病』/我孫子武丸
  • 『告白』/湊かなえ
  • 『あの子の殺人計画』/天祢涼
  • 『神さまを待っている』/畑野智美
  • 『まだ人を殺していません』/小林由香

4. 重要な物・モチーフを入れる

物語を動かす物や、繰り返し登場する象徴的なモチーフを使うパターンです。

その物が物語にどう関わるのかをすべて説明せず、少しだけ疑問を残すと興味につながります。

  • 『手紙』/東野圭吾
  • 『爆弾』/呉勝浩
  • 『流星の絆』/東野圭吾
  • 『天使のナイフ』/薬丸岳
  • 『スマホを落としただけなのに』/志駕晃

5. 数字・時間を入れる

年数、時刻、回数、日付など、物語に意味のある数字を使うパターンです。

具体的な数字には、『なぜその数字なのか』という疑問を生む効果があります。物語との関係が薄い数字を、目立たせるためだけに使うのは避けましょう。

  • 『余命10年』/小坂流加
  • 『52ヘルツのクジラたち』/町田そのこ
  • 『八日目の蝉』/角田光代
  • 『1R1分34秒』/町屋良平

6. テーマ・感情を表す

作品の中心にあるテーマ、感情、関係性を言葉にするパターンです。

抽象的な言葉だけでは内容が伝わりにくい場合があります。候補を作るときは、その言葉から作品の雰囲気やジャンルまで想像できるか確認しましょう。

  • 『秘密』/東野圭吾
  • 『希望が死んだ夜に』/天祢涼
  • 『罪の境界』/薬丸岳
  • 『半落ち』/横山秀夫
  • 『ファーストラヴ』/島本理生
  • 『流浪の月』/凪良ゆう

7. 矛盾や違和感を作る

普通なら結び付かない言葉や、時間・状況の矛盾を組み合わせるパターンです。

読者に『どういう意味だろう』と思ってもらえる一方で、意味が分からなさすぎると内容まで伝わらなくなります。ジャンルや雰囲気を想像できる言葉を一つ残すとよいでしょう。

  • 『君の膵臓をたべたい』/住野よる
  • 『向日葵の咲かない夏』/道尾秀介
  • 『むかし僕が死んだ家』/東野圭吾
  • 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』/七月隆文

8. 形容する言葉で引き付ける

身近な名詞に、少し気になる形容を加えるパターンです。

『変な』『消えた』『最後の』などの言葉を加えると、普通の物や場所に違和感を作れます。便利な方法ですが、本文を読んだときに何が『変』なのかが伝わることが大切です。

  • 『変な家』/雨穴
  • 『変な絵』/雨穴

9. 意味を言い切らず想像させる

象徴的な言葉や、意味の一部だけを示して、読者に想像してもらうパターンです。

読んでいる途中や読了後にタイトルの意味が変わると、作品の印象を強く残せます。候補を作るときは、作者にしか分からない言葉になっていないかも確認しましょう。

  • 『ソロモンの偽証』/宮部みゆき
  • 『シャドウ』/道尾秀介
  • 『#真相をお話しします』/結城真一郎

良いタイトルを選ぶ5つのチェック基準

複数の候補ができたら、次の5つの基準で比較します。すべてを完璧に満たす必要はありませんが、どの基準を優先したタイトルなのか説明できる状態を目指しましょう。

1. 内容やジャンルが想像できるか

タイトルだけですべてを説明する必要はありません。ただし、読者が物語の内容、ジャンル、雰囲気のどれかを想像できることは重要です。

例えば、『余命10年』なら限られた時間を描く物語、『十角館の殺人』なら館を舞台にしたミステリーだと想像できます。

短く抽象的なタイトルを使いたい場合は、表紙、あらすじ、キャッチコピーまで含めて内容が伝わるか確認しましょう。

2. 続きが気になるか

良いタイトルは、物語の答えを明かすのではなく、読者の中に小さな疑問を作ります。

『むかし僕が死んだ家』なら『なぜ過去に死んだのか』『その家は何なのか』のように、タイトルから先を知りたくなります。

候補を見たときに、どんな疑問や期待が生まれるかを書き出してみてください。その期待が実際の内容と合っていることも大切です。

3. 読了後に納得できるか

読了後に『だからこのタイトルだったのか』と納得できるタイトルは、作品全体の印象を強めます。

テーマ、重要な場面、人物の変化など、作品の中心とタイトルがつながっているか確認しましょう。意外性を出そうとして、物語との関係が薄い言葉を選ばないことが重要です。

4. 検索して見つけやすいか

候補を検索し、同じタイトルや非常によく似た作品がないか確認します。一般的な一語だけのタイトルは、作品名で検索しても別の情報に埋もれやすくなります。

小説投稿サイトで公開する場合は、そのサイト内でも検索してみましょう。表記が難しすぎないか、漢字・ひらがな・英字などの表記を読者が再現しやすいかも確認します。

5. 読みやすく覚えやすいか

タイトルを声に出して読み、言葉の区切り、音のリズム、発音のしやすさを確認します。

長いタイトルが必ず悪いわけではありません。ただし、一覧画面や小さな表紙で見たときに重要な部分が伝わるか、読者が人に紹介できるかはチェックしておきましょう。

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